「楽しい」が学びになる。僕が大切にしている支援のかたち

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僕が大事にしているモットーがある。
それは「大人も子どもも楽しく成長できる」ということ。

この言葉は、自然学校でも、不登校支援でも、どんな場でも変わらない僕のスタンスだ。
「成長するのは子どもで、大人は支える側」という見方もあると思う。
でも僕はそうじゃなくて、大人も子どもと同じように、一緒に楽しみながら成長していけるものだと思ってる。


成長は大人も子どもも続いていく

体の成長は止まるけど、心の成長は一生続くと思ってる。
新しいものに触れたり、思わぬトラブルを乗り越えたりするたびに、人は少しずつ変わっていく。

子どもは感情や気づきを素直に表に出しやすいから、「できた!」「わかった!」っていう瞬間が目に見えやすい。
その一方で、大人は経験を積んでいるぶん、自分の中で処理したり、外に出さなかったりすることも多い。
だから成長が表に現れにくいだけで、内側ではちゃんと積み重なっていく。

自分で自覚していなくても、新しい経験は確実に心の中に残っていて、少しずつ視野を広げてくれる。
だから僕は、大人も子どもも区別せずに「一緒に成長していける存在」だと感じている。


「楽しい」の中に学びがある

「楽しいだけじゃ意味がないよ」「楽しいだけで終わらせずに学びにつなげないと」っていう言葉をよく聞く。
子どもが夢中になって遊んでいても、「それって成長になるの?」と心配する声もある。

でも僕はそうは思わない。
楽しいと感じている時点で、その子は新しい挑戦をしている。
挑戦には必ず発見や気づきがあって、それが学びにつながっていく。

もちろん「楽しくなくても成長できる」場面はある。
だけど、どうせ同じように成長できるなら、楽しい方がいい。
楽しいからこそ続けられるし、もっと深く取り組める。
その方が自然に大きな学びになるんじゃないかと思っている。


好きなことを止めない支援

僕が支援の中で意識しているのは、子どもが「やりたい」と思ったことを止めないこと。
ゲームでも、漫画でも、どんなことでもいい。
本人が「楽しい」と感じているなら、それはその子にとって大切な時間だと思っている。

あるとき、お母さんから「ゲームばっかりで大丈夫なんでしょうか?」と心配の声を聞いたことがある。
そのとき僕は、「どんな物事でも、極めた先には必ずプロがいるんですよ」と伝えた。
ゲームの世界にも、開発者やプロゲーマー、実況者、音楽や映像をつくる人たちがいる。
「ただの遊び」に見えることも、その子が本気で取り組んだら、未来の可能性につながる入り口になる。

この言葉に、お母さんが涙を流されたことがある。
今まで、学校や他の支援者からは「ゲームばっかりはよくない」と言われ続けてきたそうだ。
だからこそ「ゲームを極めてもいい」という肯定の言葉が、強い安心につながったんだと思う。

僕自身、子どもの頃に一日8時間ゲームをしていたことがある。
それが直接仕事になったわけではないけど、今こうして支援をする中で子どもたちとの共通点になり、信頼関係を築くきっかけにもなっている。
そう考えると、あの頃の時間は今の僕の土台にもなっているんだと思う。


全力でやるからこそ成長できる

僕が子どもたちに一番伝えたいのは、「やりたいと思ったことには全力で取り組んでほしい」ということ。
中途半端に「こんなことしてていいのかな…」と罪悪感を抱えたままやると、学びの深さはどうしても薄くなる。

どうせやるなら、本気で楽しんでやった方がいい。
その方が学びの精度は高くなるし、本人にとっても大きな自信になる。

僕自身も、どんな現場に行っても常に全力だ。
不登校の支援でも、自然学校でも、遊びの時間でも同じ。
鬼ごっこをするときなんかは「大人げない」と言われるぐらい本気で走り回る。
でも、そうやって本気を出している大人の姿を見て、子どもたちも「自分も全力でやっていいんだ」って感じてくれると思っている。


支援と遊びの境目はない

僕は「支援」と「遊び」を切り分けていない。一緒に過ごす時間の中で、笑ったり、遊んだり、全力で走り回ったりすることが、そのまま支援になっていると思っている。

あるとき、支援している子と一緒に遊んでいたときに「なすびって全然支援者っぽくないよね」と真顔で言われたことがある。その言葉に少し戸惑いながら「どういう意味なんやろう」と心の中で考えていると、続けて「もっとカウンセリングみたいなことをするんかと思ってた」と話してくれた。きっと、それまで出会ってきた大人の関わりがそういう形だったんだろう。

僕は「別にあなたのことをどうこうしようとは思ってないよ」と返した。すると、その子は視線をそらしながら、小さな声で「それはそれで友達みたいでいいけど」と言った。

その一言を聞いたとき、僕は表では反応しなかったけれど、心の中ではすごく嬉しかった。「支援者っぽくない」という言葉は、距離が近い証拠であり、安心して関われている証でもあるからだ。役割の壁をなくして、一人の人として一緒にいられること。それが僕にとっての支援なんだと思う。


全力で楽しむ先にあるもの

僕が大事にしている「大人も子どもも楽しく成長できる」というスタンスは、これからも変わらない。
成長は特別なことじゃなくて、遊びや日常の中で自然に起きていくものだと思っている。

大人だから支える側に回るんじゃなくて、一緒に笑って、一緒に悩んで、一緒に本気を出す。
そうやって過ごす時間の中で、大人も子どもも安心して自分らしく成長していける。

だから僕はこれからも、どんな場面でも全力で楽しみながら関わり続けたい。
それが、僕の支援の軸であり、これからも大切にしていきたいモットーだ。

―――

あなたにとって「楽しく成長する」とは、どんな瞬間ですか?


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コメント

  1. さもん より:

    いまちょうどね、NHKの番組で、学びの多様化学校の先生をフォーカスしたやつやってて。
    いっかい、先生とかの肩書きはずして、同じ人間としてかかわらないとって話してる。
    そういうことなんだよね😊

    全国の学びの多様化学校が、この関東にある学校みたいな自由なカリキュラムでやれたらもっといいのになーって思うけど。
    まだまだ地域で偏りあるね💦

    • なすび より:

      コメントありがとうございます😊
      肩書を外すのはなかなか勇気がいりますが、肩書きを外さないと出てこない言葉もありますよね😊
      そういう学校がどんどん増えていくことを願っています✨

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